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遺伝子組み換えなど何だか怖いお話のニュースが多く、昨年より狭いお庭で家庭菜園を始めました。

昨今、遺伝子組み換えなど何だか怖いお話のニュースが多く、昨年より狭いお庭で家庭菜園を始めました。
安全の為にお野菜の種はできるだけ固定種を・・と思っていたのですが、今回、春まきお大根の種を探しておりましたが対象が少ないんですね。
世の中が段々と固定種ではなく改良品種に変わっているんだなと感じました。
小さいお庭で深さがあまり耕せない家庭菜園では自分で種を採取するわけにもいかず、安心・安全については、特にとっても悲しい世の中になってきたんだなとも思いました。
小さな家庭菜園ですので固定種を少量でお安く分けて下さるのはとても有難いことです。

メッセージを拝見して、長年、違和感を感じていたことを文章にしてみました。
固定種で春蒔き大根は、殆どないと思われます。
それは、本来大根は、春蒔きではないからです。
大根が生きていくためには、ある程度の大きさで越冬して、寒さに遭うことによって花芽が出来、翌春花を咲かせ、夏頃に実を実らせ、秋に向けて種を落とし、夏の終わり頃に発芽して、秋の内にある程度の大きさになり、越冬することによって、大根は生きていきます。人間は、その大根を食用としていただいているので、夏の終わりに種を蒔いて、秋に収穫して食べるのが、大根の本来のあり方に即した栽培になります。

しかし、人間は秋だけでなく、春や夏にも大根を食べたいと考えて、寒さに遭っても花芽が出来にくい(全く出来なくなれば種は採れません)個体を選抜して、春蒔き品種を作ってきたわけです。それは、人参も同じです。
ですから、改良品種がいやであれば、大根や人参で春蒔きをすること自体を考えるのはやめた方がよいということになります。

それから、固定種は安全で、交配種は安全でないという割と広く広まっているように思われる考え方については、私には違和感があります。そもそも交配種とは、タイプの異なる品種を相互にかけあわせたもので、人間で言えばハーフのような方ということになります。ハーフの方は人間として安心安全でないという考え方があるとすれば、それに対して感じる違和感と同じです。

当社では、きゅうり、南瓜、メロン、トマト、スイカ、茄子、夕顔などを、手交配(一つの品種の花粉を、もう一つの品種の雌しべに付ける作業)で種を生産しております。
それは、雑種強勢と言って雑種一代目は異なる両親の優性因子だけが現れ均一で強い性質になることと、それぞれの両親の優れた特徴、病気に強い、形や色が良い、日持ちが良い、美味しい等を持ち合わせた品種になるように組み合わせを考えて作られているからです。

自然界には、自殖(自分の花粉が自分にかかって種が出来る近親結婚)を避けるための仕組みが、多くの植物にあります。
雌雄離熟と言って、めしべの柱頭とおしべの葯が離れていて、空間的に花粉が自分の花の柱頭に付きにくい仕組みであったり、雌雄異熟と言って、雌しべと雄しべの熟す時期を違えることにより、自分の雌しべに自分の花粉がついても、受精しないようになっていたりします。
更に自家不和合性と言って、自分の花粉が雌しべに付いても、花粉が受精しない仕組みがあったりします。

この自家不和合を利用した交配種があり、当社のおいしいキャベツやいいずな戸隠大根がそうです。
それは近親結婚を避ける仕組みであり、近親結婚を繰り返していくと、自殖劣勢(劣性遺伝子という形で隠蔽されている有害遺伝子が接合して、有害な形質が現れる状態)になり、植物が弱くなっていきます。
逆に固定種は、広い意味で近親結婚をしている品種ということにもなります。
ですから、固定種で形などを揃えすぎると、弱くなっていくということが起こります。

多くの方が不安に思っている交配種としては、雄性不稔(花粉が出ない性質)を利用した品種(CMSと略される)で、現在はアブラナ科の野菜や人参、葱、大根などに多く使われている技術です。
植物にはミトコンドリアに花粉を作らせない遺伝子を持つものがあり、核にその働きを抑える遺伝子を持たないものがあります。
その掛け合わせによって、ミトコンドリアは花粉が出来ない雄性不稔の性質を持つのに、核にはそれを抑える遺伝子がないというものを組み合わせたのが雄性不稔の品種で、それを雌に使って種を取ると、雄の品種の花粉だけがかかる交配種が出来ます。

これは片輪でインポや無精子症だということで、そんなものを育種材料に使うのは危険だという考え方がありますが、見方によっては、自家受粉という近親結婚を避けるために、ある条件では花粉が出来ないという仕組みが植物体に元からあり、その性質を利用したものが雄性不稔の品種だと言うことも出来ると思うのです。
ですから、一概に交配種が危険で固定種が安全だという考え方には、疑問を感じています。

上記の返信

有り難うございます❗
感動です❗
虫さん苦手、土の匂い大嫌いだった園芸超初心者の私が、ゲノムなどのニュースを見て食の不安を感じ家庭菜園をし始めたのがつい数ヶ月くらい前です。
で、安全なもの❗安全なもの❗と超初心者らしく単的な考えで固定種に固執してました。
金子さんのご説明を「なるほど❗なるほど❗」とつい口から言葉が出るようにお勉強させて頂きました。
いいづな大根さん、気になっていたんです❗
前回購入させて頂いた白いおくらさんや白い二十日大根さん、緑肥さんなども友人と分け分けさせて頂きました❗
私をはじめ皆さま超初心者だから緑肥の存在や白いおくらさん、茎レタスなど全ての全てが感動でした。
数人ですが同じ時期に家庭菜園を始め、みんな小さなお庭ですので金子さんのところの100円の種であっても私たちには沢山であり、平素の御礼にとプレゼントさせて頂いております。
皆さま喜んで下さり凄く助かっております。
前々回購入させて頂いた、茎レタスさんやスナップエンドウさんも元気に芽を出し成長してくれています。
この度は丁寧で分かりやすいお話を真に有り難うございましたm(__)m
これも皆さまにお伝えさせて頂きます❗

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